いま移住ということがテレビで報道されています。
移住について感じていることがあります。
たとえ話として、私が直面していることをお話しします。
畑には小さな家があります。
もちろん畑もあります。
この畑は細い道に面している部分があります。
その道が一部崩れかかっているので市に相談しました。
すぐに確認に来てくれましたが、直接話を聞くことはできないということです。
理由は、地区の土木委員をとおしてくださいとのことです。
土木委員の方は直接聞けないので、地区の会長をとおしてくださいということです。
私は移住していないので、この地区の住民票はなく町内にも入っていないので町内会費も支払っていません。
したがって、家庭ごみも出せません。
まして、町内会長がどなたなのかも知りません。
こうしたものです。
水路の水は水利組合に入って年会費を支払わなければ使えません。
このことを知らずに使うと、白い目で見られます。
営農組合とかいうものがあって、今の田地田畑の状況を報告しなければいけません。
町内の役員、回覧板、お宮の管理当番、お寺のお布施あるいは持ち回りの役などまだまだたくさんの勤めがあります。
子供さんがいらっしゃるご家庭なら、学校関係、PTAなども考えておかなければいけません。
申し訳ありません、ここまで書いたのですが学校関係のことについてはまったく知りません。
どこの出身で、どういう経緯でここに住むことになったのか、など余計なことも酒の席では必ず出ます。
どんな仕事をしていたのか、家庭環境などです。
わたしは、町内に入っていませんが、年金額までチェックされました。
当然といえば当然なのですが、町内会に入って一番下の役からやっていかなければなりません。
それが勤めです。
長くなってしまいました。
移住ということは、これらのことをこなしていかなければならないということです。
問われるのは人柄です。
町内のみなさんに好かれるような、なんでも率先してする気構えがなければ、なかなか受け入れてくれません。
この情報はすぐに地域のみなさんに伝わります。
「こんにには」とあいさつされます。
こちらはどなたかはわからないのですが、先方はわかっているのです。
もちろん、県民性、地域性がありますから一概には言えません。
誤解していただきたくないのは、いま私が直面している問題を申し上げただけで、かならずこうだということではありません。
女性の力も重要です。
奥様の力で女性の仲間入りをして、ご主人の明るい朗らかな性格で地域にとけ込んでいくということになるとおもいます。
お祭り、冠婚葬祭など、地域独特のしきたりとか順序があります。
お寺の寄り合い、講中などよくわからないグループもあります。
地域には、まずやっかいな人物もいます。
また、非常によくしてくれる方もいらっしゃいます。
あと戻りできない状態ならば、地域に溶け込むという覚悟が必要だと思います。
最近の移住の報道を見て思ったままを書かせていただきました。
どんなぽつんと一軒家でも、なんらかのかたちで地域のお世話になっています。
私の場合、残りの時間、これらの義務をこなしていく体力などつい考えてしまいました。
地域のお世話にならずに、中途半端なかたちもどうかと思いながらすごしています。
たぶん地域の方は迷惑だと思っているのではと、不安な毎日を過ごしています。